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創造と神秘のサグラダ・ファミリア(2012)

今年初の映画はサグラダ・ファミリアのドキュメンタリー@恵比寿ガーデンシネマ
1882年着工の未完作品。実際に現場を見たことがあればもっと楽しめるんだろうな。
 
私はサグラダ・ファミリアを見ると、美よりも先に息苦しさを感じる。
日本人的な余白の美学とは全く異なる、息詰まるような密集度合いと圧倒的な質量に、作家の妄執を感じてしまう。
ガウディは晩年、住居もサグラダ・ファミリアに移し、作成にのめり込んだという。
生涯結婚もしなかったガウディの遺体はサグラダ・ファミリアに埋葬されている。
 
自然の木々や岩山を模して造られたサグラダ・ファミリア
ガウディは自分が設計するのではなく、神の設計を形にしているだけという意識だったそう。
作成を引き継いだスタッフが微笑む、
「神は急いでおられない」
「完成よりも過程が大事」
また、ある日本人彫刻家は、プロジェクトに参加するにあたり、ガウディの視点を理解するためにカトリックに改宗したという。
 
サグラダ・ファミリアの完成予定はガウディの没後100年にあたる2026年。
完成をぜひ見たいとは思うが、完成するのが怖い気もする。
プロジェクトが終わった時、何かが死んでしまうのではないか。
サグラダ・ファミリアは生きていて、増殖し続け、形を変え続けることでこの世の何かの均衡が保たれているのではないか。そんな恐ろしさも感じさせる。
制作者が言っていた「3身は家族。そして人類は皆家族なのです」
聖家族教会、一度は行ってみたい。
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完成形はこうなるんですってよ