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ウォーキング・ウィズ・ダイナソー(2013)

監督:バリー・クック、ニール・ナイチンゲイル
 

3D吹き替え版で鑑賞。

近年、3D字幕版は上映数が少なくて見るのが困難ですね。
 
私はBBCのウォーキング・ウィズ・ダイナソーシリーズが大好きだ。
特に好きなのは動物学者ナイジェル・マーヴェンの恐竜時代ロケシリーズ。
照明さんとカメラさんをつれて白亜紀にネイチャー番組の撮影をしにいく体なんだけど
これがよく出来ていてとてもおもしろい。実写とCGを合わせた壮大な景色も美しい。恐竜の迫力は言わずもがな。
これを大スクリーンで見たいなとは、ずっと思っていた。
でも今回の映画版はだいぶ趣向が違う。
 
本作はディズニーの名作アニメ「バンビ」の恐竜バージョンだ。
バンビは、無邪気だった子供が厳しい弱肉強食の世界で傷つき、戦い、大人になる話だ。可愛い子鹿ちゃんもすぐ声変わりしていかつい成体になり、天敵と戦い、メスを巡るオス同士の格闘も経験し、かつての父のように、群のリーダーとなる。
まあ、まったく同じプロットではある。
 
個人的には動物や恐竜をヘンに擬人化するのは好きではない。
人間の感傷など歯牙にもかけない野生のそっけない残酷さこそが美しい。
でも、劇場の子供達は、熱心にスクリーンを見つめていた。
敵の襲撃にびくっと飛び上がり、見事な星空には「きれい」と歓声をあげ、ギャグシーンでちゃんと笑い、戦いには固唾をのんでいた。
子供の成長物語の定型としてよく出来ているし、映像の美しさは素晴らしい。ちびっこ恐竜ファンが喜んでいる姿を見ると、まあこれもアリなのかなと思う。
大人の恐竜好き向けに、恐竜のありし日の姿をただただCGでリアルに再現するだけの作品もやってくれないかな。
 
そういえばパッチの声がやけにおっさんだなと思ったら、ノリさんだったのね。
なんか不思議な人選だ。