シネマと宝塚と音楽と

宝塚・音楽・映画・時々ジャニーズ

クリムゾン・ピーク(2016)

出演:ミア・ワシコウスカジェシカ・チャスティン、トム・ヒドルストン 他
 
私は怖がりの癖に、というより、怖がりだからこそ、ホラー映画が好きだ。
特に幽霊屋敷ものはロマンティックで好み。しかも俺たちのギレルモ・デル・トロ監督作品。
期待通り、画面に映るすべてが西洋絵画のようで、美術展を堪能したような気持ちになった。
ストーリーは定型的なのだが、それがいい。お約束の中でのギレルモ節が楽しい。
あんまり怖くはなくて、ゴシック・ホラーというよりゴシック・ロマン。
 
貧しいが由緒ある貴族の青年に見初められて結婚した幸せいっぱいの花嫁。でも、新居のお屋敷は気味悪いし夫は何か隠しているし、義姉はなぜか敵意むき出し。
荒れ果てたお屋敷の気味悪くも美しいこと。この映画は、お屋敷が主役だ。
セットではなくて実際に建てちゃったらしい。さすがだわ。
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追い詰められて弱っている新妻の前に現れる不気味な幽霊。
幽霊の造形が日本人の発想とだいぶ違っておもしろい。真っ赤の幽霊って初めて見た。見た目はおっかないけど、危険を警告してくれる「いい幽霊」という設定はギレルモ監督の「デビルズ・バックボーン」と一緒だ。
でもせっかくなら、もっとわかりやすく教えてくれればいいのにね。
 
また、出演者が皆クラシックな容貌で、とても絵になる。
主演のミアちゃんは真面目でひたむきな印象の顔立ちで、コスプレ向きの女優さん。
ミアちゃんの結婚相手である貧乏貴族の姉にジェシカ・チャスティン。弟が好きすぎておかしなことになっているサイコパスなお姉さん。幽霊より怖い。
この女性二人の対比が良い。清らかなパールと、血のようなルビーって感じ。
 
弟役のトム・ヒドルストンは実際に貴族の血を引く名門出身にして、高身長高学歴のリアル王子様(こんな男性が実在するのがイギリスのすごいとこだ)。
屈強で男らしいんだけど、繊細な表情をする。アベンジャーズのロキといい、弟キャラなんだろうか?
服の着こなしが抜群に美しい上、ベッドシーンでは真っ白なお尻を出してサービスショット。ロウソクの炎を消さずにワルツを踊りきるシーンは綺麗。あれは惚れる。
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おもしろかった。もう一回見てもいいな。