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「アメリカン・ホラー・ストーリー:怪奇劇場」がおもしろい

海外ドラマはうっかりはまると時間を取られるから危険なんだけど

シーズン1と2をHuluでイッキ見してしまった「アメリカン・ホラー・ストーリー」
Glee」のライアン・マーフィーとブラッド・ファルチャック製作のホラー。
シーズンごとに設定がガラッと変わるのにメインキャストのかぶりが多いのがパラレルワールドのような悪夢感があっていい。
 
シーズン1は現代の幽霊屋敷もの、シーズン2は60年代の精神病棟、どっちもおもしろかったが、CSで再放送やってるシーズン4が超好みだ。(シーズン3はまだ観ていない)
 
舞台は50年代のフリークショー、つまり見世物小屋
このドラマは過去のホラー作品をいろいろトレースしているのだけど、今シーズンはかの名作「フリークス」が下敷きになっている。あと「エレファント・マン」をはじめ一連のディヴィット・リンチ作品の影響も強いと思う。
アメリカの50年代といえば、健全で明るくハッピーなのは表の面だけで、一皮むけば差別や暴力が渦巻いていた暗黒の時代でもある。
奇形がテーマという点だけではなく、光の影に隠れた闇を描くというのが、リンチっぽい。ブルー・ベルベット」とか「ツイン・ピークス」とかね。
BGMの使い方もちょっとアンジェロ・パダラメンティっぽくてオマージュ満載な感じ。
 
一応の主役が、シーズン1から出演しているジェシカ・ラング
劇団の団長で、映画スターへの夢を捨てていない初老の女性。マレーネ・ディートリッヒを意識しまくりの男装スタイルであまりうまくない歌を歌ったりしている。
ヒゲ女役にキャシー・ベイツ。このオスカー女優2名の演技がもの凄い。なんて贅沢。
キャシー・ベイツの息子役のエヴァン・ピーターズなど、若手俳優もとっても上手いし
シャム双生児役のサラ・ポールソン、表情だけで姉妹を演じ分けていてお見事。
(この脚本家、萩尾望都先生の「半神」を読んでるんじゃないかな?)
 
このへんは特殊メイクやCGでフリークスを演じているのだけれど、他のメインキャストは、本物がバンバン出てくるのが凄い。
下半身のないローズ・シギンズさんや世界一小さい女性でギネスにも載ってるジョティー・アムゲさん、この2人なんて俳優ではないんだけど、演技が自然で凄くいい。うまい。
ジョティーは赤ちゃんサイズでいわばリアルたまみちゃんなわけだが、怖可愛いたまみちゃんと違って、天使のように無邪気でひたすら愛らしいマ・ペティトを演じている。
アシカ男のマット・フレイザーは英国のパフォーマーらしい。サリドマイド症なのかな。この人も実に上手いんだ。話も面白いし、役者がみんなとてもいいのでドラマに入っていける。
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このポスターかっこいいわぁ(でも大好きなマ・ペティトがいない。。)