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メサイア/BEAUTIFUL GARDEN(2018花)ジュリー超えの美しさに悶絶

MESSIAHメサイア異聞・天草四郎

 このセットがエキゾチックで素敵。
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 宝塚では珍しいくらい陰惨な話で、思ったより迫力があった。拷問はセリフで出てくるのみだけど怖い。

天草四郎時貞といえば「魔界転生」のジュリー。あちらもよかったなぁ。
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脳内に残る「ポーの一族」の残像のせいか、みりおさん版の魔界転生もつい想像してしまう。そういえばポスターアートは妖しげで人外のムードも漂わせてるように思うのだが、公式もちょっと意識してないだろうか。それにしてもありえないほどの美しさが怖い。
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とにかくみりおさんの四郎はとてつもなく魅力があった。綺麗なだけでなく、裏街道を生きてきた暗い荒々しさもある。
あんたたちの神が何をしてくれるんだ、と踏み絵を思いっきり踏む四郎さん。
四郎さんは天の神に帰依したわけではない。村人たちの心に神を見たのだ。
仙名彩世さん演じる流雨は声が綺麗でいかにも清らかな乙女。ただイマイチ面白みに欠ける役柄だったような。。十分にいいヒロインではあるんだけれど、実力派の仙名さんにはもっと複雑な役所を期待してしまう。
柚香光さんのお芝居がまたよかった。歳を重ねたあとの抑えた演技も、洞窟で絵筆を走らせていた頃の一本気な若さも。
鳳月杏さんの悪役も素晴らしい。流雨にいやらしく近く感じが本当に憎々しい。彼の悪行はほぼセリフでしか語られないが、怖さが伝わってきた。タソのチャリ毛も似合ってたなぁ。名バイプレイヤーぶりが素晴らしい。マイティの出羽守もよかった。花組のお芝居、「ポーの一族」を経て一段レベルが上がったような気がする。
 
ラスト、島の人々が天国で穏やかに笑っている姿には涙腺が熱くなる。子供も含む大勢の人々が酷い拷問の末に亡くなった史実を思わずにはいられない。
しかし主演二人が仏壇みたいなキンキラ衣装で登場した途端ちょっと涙が引っ込んだ。メサイアってことだろうけど、あそこは生前の姿のほうがよかったのでは、、まぁ、ああいうやりすぎ感の面白さもタカラヅカの魅力だけどね。
こちらは実物大の陣中旗。
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BEAUTIFUL GARDENー百花繚乱ー

開演前はオーガニックな感じ(ショーの中身とはあんまりリンクしてない)。ライトが眩しい。
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個人的にとても好きなショーだった。黒・白・ピンク・金・銀色合いがアナスイっぽくて、セクシーでガーリーでありつつ、シックな渋みもある。好き。
芝居では渋い役所だったマイティがショーで大活躍。MVPだと思う。踊れるし可愛いしカッコいいし、役の幅が広くていい男役さんだ。
他にも、若手にも見せ場があるのがいい。
特に大好きなのはパリの場面。名曲に乗せたダンスで展開する情景は、涙が出るほどよかった。i say a little prayer が素晴らしい。アレサ版を貼っておこう。
 
花組公演、よかったです。今回は一度しか行けないけど、もう一回くらい行きたかったな。
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宝塚にも夏の空。