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愛と革命の詩、Mr.Swing!(2013、花組)

アンドレア・シェニエ:蘭寿とむ マッダレーナ:蘭乃はな ジェラール:明日海りお


劇場でクリアファイルもらいました。
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東京公演観劇。大劇場で見たので二回目。
オペラを題材にした悲恋物語だが、アンドレアはインテリ詩人で静の男なので、むしろ世の矛盾に怒りを募らせ革命戦士となる動の男、ジェラールのほうが見せ場が多いような。
それでもさすが蘭とむ様、台詞ではなく目力と背中で語る。
マッダレーナを抱きしめ共に断頭台へ向かうアンドレアの頬に涙一筋。この抑えて抑えきれない熱い芝居にはぐっときた。
フィナーレで純白の衣装に身を包んだ二人の美しいこと。
てかジェラールはその後どうなったんだろう。好きな女の心中を手引きしたようなものだから、結構トラウマもんだと思うけどな。
そして、特筆すべきは白と黒の天使。
特に黒の柚香光さん!舞台の隅っこにいるときも不気味にほくそ笑んだり人々の会話をジィッと睨みつけたり、細かい芝居してる。
まだ若そうだが、いい役者さんだ。顔も舞台映えするし。

Mr.Swing!
オープニングのかっこよさをもう何と表現すればいいだろう。
黒スーツでバシッと決めた花男たちの真ん中に、真紅のスーツの蘭とむ様。
一糸乱れぬ群舞の気持ちよさったらもう。
蘭とむ様は一挙手一投足いちいちかっこいいのだが、特に手。きれいに筋張って男のようで、でも優雅な動きをする。
もううっとりです。オペラ越しのウインクに気絶しそうになる。
そしてやっぱり花はダンス、群舞の美しさ。男も女も凛々しい。
組子総出の、ピンクのスーツでの群舞はパワーの集中ぶりに感動してしまう。
ひとりひとりを見つめていたい。ひとりひとりに心からの拍手を贈りたい。
もちろん花男名物・黒燕尾の大階段も神々しいばかり。
これぞ宝塚、という熱演に涙が出てくる。
そして本公演で退団される春風弥里さんへの愛あふれる演出にもつい目頭が熱くなる。
蘭とむ率いる花組、鼻血でそうにかっこいいです。まだ見てないかたはぜひ。
 
v.s.マスカレードの流れるシーン、蘭とむ様の相手役をつとめる男役の女装にはしびれた。あの違和感込みの色気。いいね。