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タカラヅカ・ドリーム・キングダム(2004 雪組)

出演:轟悠朝海ひかる舞風りら 他

 
個人的には、フェアリーな男役よりも「漢」なタイプのほうが好きだ。
 
しかし。しかしです。
朝海ひかるさんには、朝海さんのロッソにだけは、衝撃を受けた。
何なの、あのありえない魔性の美少年っぷり。
孤高の作家、森茉莉先生の小説に出てくる驕慢な美少年たち、現実離れした美貌と生々しい肉感を合わせ持つ「恋人たちの森」のパウロが、「枯葉の寝床」のレオが、「日曜日には僕は行かない」のハンスが、現実にそこにいる!!
自分の美しさを十分に知っている憎たらしさ。自惚れと倦怠。年上の地位も名誉もある男に寵愛されながらも、女ともちょっとつき合ってみたりする。計算高いようで、その計算が丸見えなのがよけいに男の執着心をかき立てる、天性の恋愛者。
どんな役者も演じるのは無理だろうと思ってたが、この朝海さんならいける!
(「風と木の詩」のジルベールって線もあるが、あれは青臭すぎるので、ここはやはり森茉莉先生の世界観で)
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美しすぎて呆然・・・
 
この時の雪組、ビジュアル的にも素晴らしい。特に男役、美形ばかりでてきてクラクラする。
オープニングから、私の大好きな男役ダルマ。凰稀かなめさんと緒月遠麻さんの美脚。
朝海さんの水もしたたる美少年っぷりだけじゃない、貴城けいさん、音月桂さんに壮一帆さん。
そしてタカラヅカの誇る生きた彫刻、美貌の最高峰、轟悠様の降臨。
薔薇収集家というわけのわからない役名が世界一似合ってしまう超絶男前。
理事と朝海さんの妖しい絡みはタカラヅカでしかなし得ない芸術。いい!
繰り返し見たくなる、濃ゆくていいショーです。
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翻弄される轟様。いい!