シネマと宝塚と音楽と

宝塚・音楽・映画・時々ジャニーズ

ドライブ(2012)

監督:ニコラス・ウィンディング・レフィン
 
とにかくかっこいい。めちゃくちゃかっこいい映画だ。
台詞も登場人物も少ない中で、印象的な音楽とともに、どのシーンも色彩が美しい。
昼の光と影もきれいだし、それ以上に夜の街の艶かしいこと。
緑がかった黒の画面に、ネオンカラーが映える。
 
主人公は一人暮らしの自動車整備工。運転技術を買われてカースタントのバイトもしている。さらには、闇の仕事として、犯罪者を乗せて警察の追跡をまく「逃がし屋」もやっている。
この主人公が、同じアパートに住む人妻とプラトニックな恋をし、彼女を守るために、後戻りの出来ない暴力に身を投じていくわけだが。
寡黙で影はあるけど気のいいあんちゃんかと思ったら、後半になってとんでもない殺人マシーンだということが判明。
ライアン・ゴズリングは甘いマスクから想像もつかないような凄い筋肉をしているので、バイオレンス描写の説得力がずっしり重い。
 
ただ、けっこうハードな暴力も多い話だけど、全体の印象は静かで奇妙に美しい。
なんとなくリンチ監督作品っぽい雰囲気もあり。(不思議な美しいシーンからの突然の暴力や、わけのわからない怖いおじさんたちとか)
 
キラキラと黄金色に輝くエレベーター内の夢のようなキスシーンから一転して、目を背けたくなる凄まじい暴力。そりゃ彼女もドン引きするわ・・・
今は別れてしまったモニカ・ベルッチヴァンサン・カッセルの夫婦共演作「アレックス」の顔面粉砕シーンと双璧をなすイヤな暴力シーンだ。(と思ったら、レフィン監督、アレックスのギャスパー・ノエ監督に撮り方聞きにいってたらしい。さ、最悪。。)
 
美しいしキャラも立ってるし泣けるし、大好きな映画。これからも定期的に見直します。
イメージ 1