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ベルサイユのばら(2014 宙組)

オスカル:凰稀かなめ
ロザリー:実咲凛音
アラン:緒月遠麻
ジェローデル:七海ひろき 他
 
やっと見てきました宙組バージョン。
アナクロだなんだといいつつ、見れば泣いてしまう、原作を読み返してしまう。
ベルばら、強い。圧倒的なコンテンツ力だ。まさに「強い」って感じ。
 
オスカルのクオリティが高い!
まあ、何と言っても、凰稀かなめさんの完璧なオスカルっぷり。
ルックスもばっちりだが、クールな中に熱さを感じさせるところが、実にオスカルっぽい。
また、軍隊の話なのでやたら絶叫したり怒鳴ったりするシーンが多いのだが、凰稀さんの絶叫がこれまた素晴らしい。声が割れるほど怒鳴っても、耳に心地よく、ちゃんと台詞が聞こえる(若手の中には、怒鳴ると何言ってるかわからない人がたまにいるんだよね)。
そして、絶叫していても、貴族らしい上品さ柔らかさがある。お芝居が良いトップさんだと、改めて思った。
 
役代わりパターンについて
緒月さんの荒々しい漢っぷり。朝夏さんの若々しい一途さ。七海さんの華やかさ。
役代わりも見たかったが、このパターン、なかなかハマってるんじゃないだろうか。
ちなみに、、もしオスカルが長生きしてたとしたら、ジェローデルと結婚するのが一番うまくいきそうな気がしてならない私。
気障だが、実は性格もよく紳士のジェローデル。経済観念や文化的素養もオスカルと似てるだろうし。だってオスカル、ろくに食べ物もないロザリーのボロ家で「食事の前にショコラか何かないの?」とか要求しちゃう世間知らずのお嬢様なんだぞ。
仮にアンドレと結婚したとして、アンドレの手に負えたんだろうか。 
ペガサスのくだり
ペガサスの出来が想像していたよりいい。毛並みがちゃんとして、きれい。
確かに出落ちっぽいのは事実なのだが、逆光のなか天高く上ったとき、ハッとするくらい神々しく、美しい一瞬があった。
 
専科の底力を見た
汝鳥怜さんのジャルジェ将軍の重厚さが舞台にもたらす説得力ったら。
そしてマロン・グラッセ役の市原けいさんの泣き芝居がうますぎてもらい泣き。凄いわ専科。。。
 
フォーエバー・蓮水ゆうや
残念ながら退団される蓮水ゆうやさん。きりっとした知的な面差しが、ベルナールにぴったりだ。
こけた頬のセクシーな影。いい男役さんだった。
宙組のスタイリッシュな空気に、蓮水さんの力は大きかった。忘れないわちーちゃん。
 
役のままのフィナーレの美しさ
バラのタンゴ。NHKスペシャルで榛名先生にしごかれてたアレですね。
男役に戻って踊る通常のフィナーレと違って、オスカルのままの凰稀さんが、まあ綺麗なこと。長いブロンドと女性の体型で着こなす黒燕尾、アンドレとの黒燕尾デュエダンにもクラクラする。倒錯的だが美しい・・
 
千秋楽、おつかれさまでした。宙組ベルばら、とてもいい舞台でした。
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パンフのちょっとセピアがかったポートレイト。麗人。