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韓国映画「お嬢さん」ちょっとネタばれ

パク・チャヌク監督の「お嬢さん」鑑賞。

すっごい変な映画だと聞いてたが、本当にすっごい変で、おもしろい映画でしたよ。
 
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原作はサラ・ウォーターズのベストセラー「荊の城」、舞台を19世紀イギリスから、日本占領下の韓国に置き換えてある。
 
詐欺師の男がさる日本人の令嬢に目をつけ、結婚して彼女の財産を横取りする計画を立てる。その下準備のために、仲間の女を令嬢の侍女としてお屋敷に送りこむのだが、その侍女が、美しい令嬢を好きになっちゃうんですね。
壮麗なお屋敷の中で、お嬢さんのお世話をやく珠子さん(侍女の日本名)。
詐欺師の男がお嬢さんをたぶらかすのを見て、嫉妬で苦しむわけです。
 
この映画の何がヘンって、セリフの半分くらいが日本語。俳優さん、覚えるの大変だったろうなぁ、、みなさん上手だけど、ネイティブ日本語とは明らかに違う。その違和感が妙におもしろい。
日本の風俗の解釈もなんか変で、和装や日本髪がやっぱり「違う」んですよね。でもそれは不快ではなくて、エキゾチックな魅力がありました。
パク監督は結構ギャグも入れてくるので、アホなシーンもちょいちょいあって笑う。
(そういえば少女に猥語だらけのエロ小説朗読させるシーン。外国語だからって何さすんや。。こういうところ、韓国映画は攻めてるよな)
 
また、この映画は途中で「羅生門」みたく視点が変わる。
前半は珠子さんの視点から物語が進み、後半はお嬢さんの視点から真実が語られることになる。長い映画だけど、私は一瞬も飽きなかったです。
ミステリーで百合の名作といえば「バウンド」や「マルホランド・ドライブ」ですが本作も楽しい。「アデル、ブルーは熱い色」オマージュな感じのシーンもあったり、
閉ざされたお屋敷の不気味で美しい変態的な雰囲気は楳図かずお作品ぽい。「おろち」とか。
女優さんが魅力的で、じじいが変態で、画面がリッチで美しい。ラストは意外とスカッともするので、女性にオススメな映画でした。
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いやー百合映画ってほんとにいいもんですね